スタッフ村上からご報告
こんにちは。マチノテスタッフ村上です。
私ごとで大変恐縮ですが、皆さまへご報告があります。
この度スタッフ村上は、かねてから交際していたパートナーと結婚したことをご報告させていただきます。
これからも変わらず、マチノテスタッフとして頑張っていきますので、よろしくお願いいたします^^
マチノテで勤務を始める前から一緒に住んでいましたし、生活や仕事など何も変わることがなく、結婚の実感が全くありません。笑
そして何より、実感がないというのは姓が「村上」のまま変わらないことにも影響している気がします。
「結婚したのに姓が変わらない…?」と思われた方もいらっしゃるかと思いますが、私たちは入籍せずに「事実婚」という形をとりました。
両親や兄弟、友人、周りの方々にそう伝えると「?」という反応が多かったので、今回は私の体験談を少し話してみようと思います。
↓【こんなことを話しますー】
- なぜ「事実婚」にしたのか
- 法律婚と何が違うのか
- 事実婚のデメリット
- 報告した時の周りの反応
なぜ「事実婚」にしたのか
私も彼も「夫婦別姓」を望んでいたからです。
これは完全に個人的な考え、主観になるのですが、
「女性(または男性)が男性側の姓(または女性側の姓)へ変えなければいけない」というのが受け入れがたかったのです。
私も彼も対等にお付き合いしているはずなのに、「姓を変える」ことが「相手側へ合わせる」「家庭に入る」ということを感じずにはいられない。私はそう感じてしまう人でした。
「村上」の姓が特別好きというよりは、「相手方の姓へ変えなければならない」という状況が感情的に受け入れずらかった。
私自身でさえ、このことに気がつくまで時間がかかりました。
結婚に対してなんだかモヤモヤした感情を抱いていましたが、それがなぜかよくわからず、「私はきっと結婚したくないタイプの人間なのかも」と思っていました。「一生結婚することはないだろうな」とも。
ですが、「この人と人生を一緒に歩みたい」と思えた時に「結婚したくない」のではなく、「姓を変えることに抵抗感があったんだ」と気付くことができました。
世間一般の「当たり前」を飲み込めずに悩んだこともありましたが、「私は私」「私たちは私たちでいいんだ」と以前よりは思えるようになった気がします。「事実婚」という選択肢があったことに、とても感謝しています。
法律婚と何が違うのか
法律婚とは婚姻届を提出する形で結婚する、いわゆる「一般的な結婚」のことを指します。
一方「事実婚」とは「事実上、婚姻関係にある状態のこと」です。
法律婚として入籍届を提出していれば「2人は婚姻関係にある」と証明できますが、「事実婚」の場合は法律のもとで誓約しているわけではないので、婚姻関係であることの証明が必要となります。
(基本的に「婚姻関係である」と2人が認識していれば事実婚の状態と言えますが、法的に認められやすくするため、社会的サービスを受ける時には証明が必要)
- 婚姻契約書
- 住民票の続柄の変更
妻(未届)、夫(未届)と記載する
…など。
私たちも今回はそのような手続きをもって、「事実婚と認められやすい状態」にしました。
上記に加えて、遺言書を作成するなど将来に備えた手続きも進めていく予定です。
パートナーの扶養になれるなど法律婚と同様に扱われる場面もあれば、税金の控除対象にならないなど異なる点もあります。
自治体や企業によっても対応が分かれるものもあり、その都度確認する必要があります。
事実婚のデメリットとは
「事実婚」という形にしようと決めてからは弁護士の方へ相談させていただきました。
専門家の方へ相談することで、事実婚のメリットやデメリットを知った上で選択することができました。
〈事実婚のデメリット〉
- 金銭面・心理面での負担が増える
税制上、控除対象にならず法律婚と比べて金銭面での負担が増える、事実婚が一般的でないために周囲への説明が都度必要となる、手続きのたびに婚姻関係を証明する手間が発生するなど心理的な負担が増える - 子どもが生まれた場合、共同親権を持てない(父親の認知手続きが必要)
事実婚の夫婦間に生まれた子どもは母親の戸籍に入り、親権も母親となる。父親は子どもを認知する手続きをもって法的な親子関係を成立させる - 病気や事故の際に、夫婦としてサインができない
姓が異なることで夫婦として認められず、妻として夫の緊急の手術などのサインができなかったり、立ち会いを断られたりするケースも。婚姻関係を証明する書類を提示することで解消する場合が多い。 - 住宅のローンなどの審査が通りにくくなる可能性がある
「事実婚」として生活している例がまだまだ少なく、未知数なため、全ては網羅できてないと思います。
これから生活していく中でデメリットを感じる場面が他に訪れるかもしれません。
報告した時の周りの反応
「結婚しました」と報告する時は、合わせて「事実婚という形にしたので、姓はこれまでと変わらないままです」とお伝えしています。
どうしても「結婚=苗字が変わる」という認識になるので、これからも呼ばれる名前が変わらないことは伝えておかねば、という心持ちです。
「事実婚」と周りに伝えると、「?」という反応が多いです。
「なぜ事実婚にしたの?」「何が違うの?」「姓は変わらないの?」と疑問をもたれる方もいらっしゃいますし、「最近はそういう人も増えているみたいだね」ともよく言われます。
ありがたいと思うのは、否定的な反応をされることがまだほとんどないことです。
「2人がいいならいいんじゃない」と1つの考えとして尊重してくださる方が多くて、本当にありがたく思っています。
結婚の形に悩んだら…
結婚の形的には「マイノリティ」側になってしまったという自覚があります(そもそもそれって結婚と言えるの?と思う方もいるかも…)。「なぜ?」と思われることも多く、「わかる、わかるー」と共感しあえる人は少ないのが現状です。なんとなく寂しい気持ちになったりも。
だからこそ、マチノテを通じていろんな方とつながれたらうれしいと思っています。
私と「わかる、わかるー」って言い合いたい人募集中です。笑
私はこの場所で働くようになってから、「マチノテは価値観の多様性が認められている安心感のある場所だなー」と個人的に感じています。
「こんなことがしたい」と思っていることには挑戦させてもらえるし、「こういう考えなんだ」と言っても否定されたりしない。
マチノテを訪れる方にもそんなふうに感じてもらえる居場所にしたいです。
これからもスタッフ村上をよろしくお願いしますー!!
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